健康ニュース 平成12年10月8日送付 発行部数 602
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<本号の目次>
▼ TOPニュース
▼ 連載特集
▼ 健康づくりワンポイントアドバイス
▼ 兵庫県立健康センターの話題
▼ 兵庫県内の話題
▼ お願い
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<本文>
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▼【TOPニュース】
・第1回兵庫県医師会健康スポーツシンポジウムのご案内(締切迫る)
健康スポーツ医との新たなパートナーシップを求めて、スポーツ関連施設およびコ・メディカルスタッフに広く呼びかけ、健康スポーツに関する知識と技術の習得向上を図るとともに、新たな活動の場を開拓することを目的として第1回兵庫県医師会健康スポーツシンポジウムを開催します。
期日 平成12年10月19日(木)
時間 14時00分?17時00分
場所 コープこうべ生活文化センター大ホール(県立健康センター東隣)
主催 兵庫県医師会
対象 日医認定健康スポーツ医、健康運動指導士、健康運動実践指導者(健康・体力づくり事業財団)、運動指導担当者、運動実践担当者(中央労働災害防止協会)、管理栄養士、保健婦、理学療法士、養護教諭 等
定員 400名(先着順:10月6日現在、307人の申し込みがあります)
内容
・「生活習慣病予防のための運動・栄養・休養の指導:地域におけるスポーツ指導者の安全管理」
兵庫県立健康センタ?所長 医学博士 河村剛史
(県医師会健康スポーツ医学委員会委員長)
・「医師会健康スポーツ医と地域健康増進センターとの連携」
東京女子医科大学成人医学センター講師 小笠原定雅氏
料金 無料
申込 要予約
参加希望者は「健康スポ―ツシンポジウム」と明記し、氏名、住所(あればメールアドレスも)、職種、勤務先、年齢、資格(認定番号)を記入の上、郵送、ファックスまたはE-mailで兵庫県立健康センタ?まで
住所 〒658-0081神戸市東灘区田中町5-3-20
TEL.(078)441-2234、FAX.(078)441-2149、E-mail mail@hyogohsc.or.jp
締切 平成12年10月12日(木)ただし定員になり次第締切り
問い合わせ 兵庫県医師会健康スポーツ医学係 電話.(078)371‐4114
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▼【連載特集】
「あなたは愛する人を救えますか」その15?心肺蘇生法はスポーツマンシップ?
兵庫県立健康センター所長
河村剛史
平成12年9月15日から第27回オリンピック・シドニー大会がスタートし、日本国民はいくつメダルが取れるか候補選手に期待を寄せる。まさにオリンピックは国別のメダル数を争う4年に一度の世界のスポーツイベントになっている。
近代オリンピックの創始者であるフランスのクーベルタン男爵は、当時のフランスの学校教育が知識学習に偏りすぎていたため、イギリスの「フェアプレー精神」を手本に、スポーツを通して青少年の健全な体と心の資質を育成しようと考えたのである。このスポーツによる青少年教育の実現が、1896年の第一回アテネ大会につながったのである。クーベルタン男爵がもう1つの手本としたのが古代ギリシャで4年に一度の周期で行われていた「オリンピアの祭典」であった。皮肉にも古代オリンピックは国を代表するプロ選手の戦いであり、選手はオリンピアで優勝すれば莫大な賞金と地位と名誉を手に入れることが出来た。現在でも同じ状況がみられ、国家政策として選手を養成し、メダル獲得者には報奨金や特権を与える国が多く、過去には旧東ドイツのように薬物による筋肉強化、ドーピングなどによりメダル獲得選手を製造し、選手の命を犠牲にしてまでもメダル獲得のトップを走っていた歴史もあった。オリンピック憲章9条には「オリンピックは個人、チーム間の競技であって、国家間の競技ではない」と定められているが、現在の状況はまさに有名無実である。
フェアプレー精神を持った世界に誇るスポーツ選手の一人に、日本のテニスプレーヤーの清水善造選手がいる。ウインブルドン全英選手権の個人戦の決勝で当時、世界ナンバーワンであったアメリカのチルデン選手と互角で戦い、フルセットのマッチポイントで、あと1ポイントで優勝である場面で、チルデン選手が返球の際に転倒し、誰もが「清水選手の優勝だ」と思った時に、何と清水選手は緩やかなボールを返したのである。再度、 接戦の末、チルデン選手が優勝したが、「敗れても敗者ではない」選手としてスポーツ史上のフェアプレー伝説となった。
「フェアープレー精神」とは、対等の立場で勝負することであり、極限の状態においても相手の状況を正確に捉え判断できる冷静沈着な精神が求められる。確かにスポーツは人間の闘争本能の戦いであるが、命を失ってまでも行うスポーツは存在しない。イギリスで生まれたサッカー、ラクビー、ボクシングには選手の安全を守るルールがある。オリンピックの花と言われるマラソンは、紀元前490年にアテネ軍がペルシャ軍をマラトン(英語読みではマラソン)の野で破った史実をもとに第一回アテネ大会で始められたのである。マラトンからアテネまで勝利を知らせるために走った男は、「喜べ、勝った」と叫んで死んだとことはあまり知られていない。
1999年6月15日にヒューストンのアストロドームで行われたアストロズ対パドレスの野球試合において、8回表にアストロズのダーカー監督が心筋梗塞で突然倒れ、救急車が試合会場に入り救命処置がなされた。この日の試合は8回で中断し、23日に8回から試合が再開されることになったが、何万人もの観客が納得して帰っていくことにも驚きを覚えた。1986年1月22日のバレーボール試合においてハイマン選手が倒れた時、試合は中断されることなく、会場から担架で運び出される日本とは大違いである。この中で、主砲のバグウェル選手が発言した「われわれはプレーするためにここにいるが、ベースボールよりも大事なことがある」は、アメリカ人の国民性を示すすばらしい言葉であった。
心肺蘇生法は、相手の危機を察知した時、間髪を入れずに救いの手を差し伸べる反射的な行為であり、そこには利害や勝敗を超えたお互いの「命の尊厳」を守る社会理念が存在するのである。清水選手が何故、あの1球を打ち込めなかったかは、以前からチルデン選手との交友関係があったためと思っていたが、チルデン選手が倒れた瞬間に「大丈夫か」と思った反射的行為であったのではないかと思う。フェアプレー精神は心肺蘇生の心である。
続く
バックナンバーにつきましてはセンターホームページ資料ボックス
http://www.hyogohsc.or.jp/entry/frame.htm
からご覧いただけます。
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▼【健康づくりワンポイントアドバイス】
・高中性脂肪血症の血液の流れは粘っこくなる
空腹時の血中中性脂肪の正常範囲の上限は150mg/dlですが、脂肪を燃焼させる有酸素運動を定期的に行っている人は100mg/dl以内が普通です。高中性脂肪血症は2次的に動脈硬化を防ぐ善玉コレステロール(HDLコレステロール)を減少させます。過食と運動不足の原因により高中性脂肪血症が発症しますが、同時に糖代謝異常を伴った例では動脈硬化が著明に進行し、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞の危険性が高まります。
高中性脂肪血症は血栓傾向を増長すると言われておりますが、実際に高中性脂肪血症の方の血流計測を行った所、血球の塊(赤血球凝集)が人工毛細管の流れをせき止めて粘っこく流れる様子が観察されました。しかし、深層水(マグネシウムを含んだ)を飲んだ後では、同じ血液でもサラサラに流れることを確認しました。「vol.13」でも紹介しましたが、寝る前には必ずコップ一杯の水(できれば深層水)を飲む習慣が心筋梗塞、脳梗塞の予防になります。
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▼【センターの話題】
・脊椎ストレッチウォーキング大会のご案内
東灘復興記念事業「脊椎ストレッチウォーキングin住吉川」を下記により開催し
ます。皆様のご参加をお待ちいたしております。
期日 11月12日(日)
時間 13時30分?16時00分
主催 兵庫県立健康センター・東灘区・東灘区医師会
協力 兵庫県歩け歩け協会・株式会社アシックス
会場 開会式?健康センター体育ホール、コース?住吉川河岸
距離 3km、5km
料金 無料
申込 住所、氏名、電話番号を明記して、ハガキ、FAX、Eメールで健康センターま
で、先着順(定員120名)
問い合わせ 電話(078)441-2234またはE-mail mail@hyogohsc.or.jp
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▼【兵庫県内の話題】
・淡路夢舞台リニューアルオープンのご案内
淡路花博「ジャパンフローラ2000」閉会後、一部の施設が休業していた淡路夢舞台ですが、「奇跡の星の博物館」(10時?18時/第2木曜日休館 )と「野外劇場」が「花の島・淡路」の魅力をアピールする恒久施設として10月7日リニューアルオープンしました。来春には「淡路夢舞台スーパーフラワーショー」も予定されています。
http://www.yumebutai.co.jp/
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▼【お願い】
このメールマガジンは、健康づくりをテーマに兵庫県立健康センターが編集し、不定期(月1回程度)に発行します。本号は個人548件、団体54件の合計602件の方々にご送付させていただきました。誠にお手数ですが貴メールアドレスへのメールマガジンの送付停止につきましては、下記の当センターホームページまたはメールにてご連絡いただきますようお願い申し上げます。
また、ご意見、ご要望、記事等のご投稿につきましても、メール(hyogohsc@hyogohsc.or.jpにはリメールできません)等でご送付いただければ幸せです。
我々は多くの方々の健康づくりに少しでも寄与できればと考えております。インターネットにつきまして、未熟な我々がメールマガジンを発行できるのも、皆様方のご協力の賜物と感謝いたしております。今後ともご協力、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
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兵庫県立健康センター
〒658-0081神戸市東灘区田中町5丁目3番20号
TEL: (078)441-2234
FAX: (078)441-2149
URL: http://www.hyogohsc.or.jp/
mail: mail@hyogohsc.or.jp
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