脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンは、生活習慣病予防に重要な働きをします

 


 脂肪組織は単なるエネルギー貯蔵庫ではなく,さまざまな生理活性物質(アディポサイトカイン)を産生・分泌する巨大な内分泌臓器であることがわかってます。
 アディポサイトカインには、“善玉”といわれるアディポネクチンやレプチンなどや、“悪玉”といわれる腫瘍壊死因子(TNF-α)、レジシチン、遊離脂肪酸、PAI-1, アンジオテンシノーゲンなどがあります。

  善玉アディポサイトカインは、インスリン感受性を高めて糖尿病を予防し、血管内皮細胞に作用して抗動脈硬化作用があります。悪玉アディポサイトカインは、逆に糖尿病や動脈硬化を促進します。

  内臓脂肪の蓄積は一個一個の脂肪細胞が肥大化することを意味します。脂肪細胞が小型の状態では“善玉”アディポサイトカインが分泌されやすくなり、脂肪細胞が肥大化するに伴い“悪玉”が分泌されやすくなります。

  有酸素運動にて内蔵脂肪をエネルギーとして燃焼させることにより、肥大化した脂肪細胞が小さくなり、アディポネクチンの分泌量が増加します。逆に、血栓の原因の一つであるPAI-1の血中濃度が減少します。

  血中アディポネクチン濃度の増加によりにインスリン感受性は改善され、さらに筋肉運動にて血中ブラディキニン濃度の増加や筋肉内MAPKの増加によりブドウ糖の筋肉内取り込みが促進され、糖代謝機能の改善が期待できます。

  動脈硬化予防や糖尿病予防には、毎日、たとえ10分間でも脊椎ストレッチウォーキングを行うことが大切と言えます。


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